3月16日、日本センチュリー交響楽団 加東特別公演~第29回日本木管コンクール フルート部門優勝者・第6回あおによし音楽コンクール奈良グランプリを迎えて~を開催致しました。

これは、コスミックホール指定管理団体 NPO法人新しい風かとう、あおによし音楽コンクール奈良、日本センチュリー交響楽団の三者による協力協定を締結し、その協定を形とした初の大きな公演でした。

演奏会は、あおによし音楽コンクールグランプリの、杉山和駿さんのブルッフ/ヴァイオリン協奏曲から始まりました。あまり演奏されない曲ですが、1度耳にすると、不思議とメロディが頭に残ります。日本センチュリー交響楽団の緻密なアンサンブルを背に、初々しくも力強く、時には朗々と、自分の音楽感をしっかりとアピールした素晴らしい演奏でした。

次は我が日本木管コンクール優勝者、フルートの山本英さん。こちらもあまりフルオーケストラで聴くことの少ない、尾高尚忠/フルート協奏曲大編成版。
曲始まりの伸びやかなGisの音が響き渡り、華奢な身体からは想像の出来ない変化に富んだ音色を響かせる。完全に自分の音楽を作り上げた、これもまた素晴らしい演奏。

この2人は、なんと高校からの同級生!
堂々とした演奏を披露した2人からは想像もつかないような、他愛のない会話は、微笑ましくもありました。

休憩後の一曲目は、ビゼー/カルメン組曲第1番。会場の皆様も、一度は耳にしたことがあるであろうメロディに、身体を揺らして楽しんでおられるようでした。

そして、マエストロ松元の解説付き、交響詩モルダウ。知っているようで知らないモルダウの物語。
2つの源流を表す、フルート、クラリネットの旋律から、狩の場面を経て、街を抜け、激流を下り、大河となる。一連の物語を、その場その場でオーケストラがどのように演奏をしているか知ることができ、客席の皆様も大きく頷いておられました。

そして、毎年恒例!センチュリーと歌う会の皆さんと、今回は、加東市内4中学校吹奏楽部選抜メンバーも加わっての、エルガー/威風堂々。
通常、単旋律の歌の部分を、加東市在住のレジェンド作曲家、保科先生が特別に、混成4部に編曲してくださいました。加東市の中学生達も、オーケストラとの共演のために、事前にプロからのレッスンを受け、この本番に挑みました。

嫌なことや辛いこともたくさんあったことと思いますが、本番では、プロに負けじと、合唱団も中学生達も渾身の演奏で、客席に感動を与えました。

この先も、加東市の音楽文化向上のため、コスミックホールが子供達にとってかけがえのない経験の出来る場であることを願っております。

最後になりましたが、日本センチュリー交響楽団の皆様をはじめ、いつも応援いただいている皆様に心より感謝申し上げます。

日本センチュリー交響楽団 加東特別公演 ご来場ありがとうございました